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2018.05.17 Thursday

ベイスターズ、涙の球団史「2011年のナイン」第2弾!

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    JUGEMテーマ:スポーツ

     

    村瀬秀信著「4522敗の記憶、ホエールズ・ベイスターズ涙の球団史」のスピンオフ。

    「2011年のナイン」第2弾!

     

    横浜は順位が下位ばかりなので早くチームの力になりたいー若者達の思い

    序章嫌がらせのドラフトと呼ばれて

    2013年に発売されベイスターズファンのみならずすべてのプロ野球ファンの胸を打った野球ノンフィクションの金字塔『4522敗の記憶 ホエールズ&ベイスターズ涙の球団史』。同作品のスピンオフ連載として始まった「2011年のナイン」、待望の連載第2回。それは暗黒時代、史上最弱と呼ばれ、身売り、本拠地移転、球団解散などが噂されたあの秋。どん底の中に生み落とされた高校生たちの7年間の物語――

    バックナンバーはこちら http://gendai.ismedia.jp/articles/-/54771

    不安と疑心暗鬼の中で

    「毎年シーズン序盤から先発崩壊の憂き目に会う現状の中、即戦力ゼロは楽観的と言わざるを得ない」

    「補強ポイントである左腕投手を獲得できなかった時点で、ドラフトとしては失敗」

    横浜ベイスターズ2011年のドラフト会議。最下位独走で終わりながら、指名選手9名のうち8名が高校生という育成に振り切った指名は、その将来性に期待する声も少なからずあるものの、多くの評論家や専門メディアからは手厳しい評価がなされた。

    時は暗黒時代の最盛期。DeNAへの売却交渉の真っ最中だった。連日のニュースでは読売巨人軍渡辺会長が「モガベー(モバゲー)という名前で1つの球団を作るのは無理」「他にないんだよ」「球場のシステムを変えないとダメだ。入場料を25%ピンハネする、広告利益は全部球場で取る、選手はてめえら球団それ自体でやれということをやられたんじゃね」などと吼えまくり、楽天オーナー代行からも「野球団を持つ親会社としてふさわしい会社かどうか」と懸念を示された。

    さらには、その楽天の元社員が起ち上げた競合企業GREEが、この参入のタイミングでDeNAを訴えるという報道が流れるなど、売却交渉は成立寸前と言われながらも、横浜の前には様々な難しい問題があることを伺わせた。たとえ球団売却が成立したとしても、新会社の方針次第では本拠地も、チームの存続すらどうなるかわからない。

    1027日。午後6時。ドラフト会議の最中に、翌日に予定されていた球団譲渡正式発表の記者会見が延期されたというニュースが届く。

    すべてが疑心暗鬼と不安に塗れた秋の日。そんな状態で新人選手が指名を受けたとしても「入団拒否もあるのではないか」という疑念は人々のなかに益々膨らんでいく。

    だが、指名直後に行われた会見で選手たちが見せた表情と前向きな言葉は、それらの不安を一掃するものだった。暗黒時代の底の底に見えた一条の光。希望はそこにあった。

     

    1位【北方 悠誠】

    2011年ドラフト。あの日に見えた希望

    1027日。午後5時過ぎ。佐賀県・唐津商業のエース、北方悠誠は「学校の情報処理室で野球部のチームメイトと共にドラフト会議を見守っていた。

    巨人確定と思われていた菅野智之を日本ハムが強行指名し、千葉ロッテが交渉権を獲得した藤岡貴裕は会見で嬉し涙した。そして、アジアAAA選手権の日本代表でチームメイトになった高校生打者の目玉・高橋周平が中日に決定するなど、有力選手の指名権が抽選で次々確定されていく。残り1球団。「2位だろうな」と決めて掛かっていた北方は完全に気を抜いていたため、自分の名前が呼ばれた時には、完全に不意をつかれて混乱した。

    「嬉しくて言葉になりません。球団売却の話はわかりませんが、迷いなく行きたいです。早く1軍のマウンドに立って、自分の持ち味である速球で三振をたくさん獲ります」

    最速153キロのストレートと、夏の佐賀大会で延長15回再試合を含む6試合で57888球を投げ切ったスタミナを武器にエースとして奮闘し、甲子園出場を掴んだ鉄腕。

    マウンドに立てば5万観衆の目も気にならずガシガシ三振を奪うことも難なくできたが、見慣れた学校に詰めかけた見慣れぬ多くの報道陣の問いかけには、頭が真っ白に吹っ飛んでしまっていた。

    好きなチームは地元のホークスだった。父親の中学時代のチームメイトは元ホークスの故・藤井将雄投手。幼い頃にはキャッチボールをしてもらったこともある。

    ただ、北方にとってのベイスターズは野球ゲームパワプロで好んで使っていた好きなチームだった。

    「三浦大輔投手を大黒柱に村田選手、スレッジ選手、ハーパー選手のクリーンナップが強力で」

    報道陣の問い掛けのまま必死に言葉を紡いだ。

    ……何故か知らないが、北方はかなり横浜に詳しいぞ」

    ゲームの能力値を基準に話しているとは知らず、報道陣は色めきたったという。

    「死ぬ気でやって早くスタメンで試合に出て、横浜の順位をもっと上げたいです」

     

    2位【高城 俊人】

    福岡県北九州市。ドラフト2位指名を受けた九州国際大学付属高校の主将・高城俊人捕手は、同校のエースにして東北楽天に4位で指名された三好匠投手と共に会見に挑んだ。

    中学時代から全日本に選ばれ4番として世界大会優勝。甲子園でも3年センバツで大会タイ記録となる8打数連続安打を記録するなど19打数12安打の632厘と打ちまくり九国大付属の準優勝に貢献した。夏も甲子園に出場し3回戦で関西高校に敗れこそしたが、2塁送球18秒代の強肩と強打に加え、抜群のリーダーシップを如何なく見せつけた高城への各球団のスカウト評価は特Aクラスに跳ね上がっていた。

    このドラフトでは地元でありジュニアチームにも所属したソフトバンクホークスと相思相愛と思われたが、ベイスターズからの指名に高城は最高の笑顔を見せた。それは無理しているわけでも、強がりでもない。「一日も早く一軍の試合に出たい」と望んでいた高城にとって、正捕手の決まっていないベイスターズはホークス以上に意中の球団だった。

    ドラフトの翌日。指名を受けた高城は、甲子園の開会式でアドレスを聞いていた北方に「これからよろしく」とメールを打った。北方からは「お互い頑張ろうね」と返信がくる。このつきあいはじめの恋人同士のような初々しいやり取りこそ、横浜の未来を担う18歳のバッテリーが、プロになってはじめて交わした言葉だった。

     

    3位【渡邊 雄貴】

    指名して頂いた球団に最高の恩返しがしたい

    「横浜は順位が下位ばかりなので早くチームの力になりたい。指名していただいた球団には最高の恩返しがしたい」 

    岡山県の名門。関西高校のスラッガー、渡邊雄貴は、会議室でドラフトを視聴しながら指名されないんじゃないか」という不安の中にいた。そんな中、自分の名前が3位という上位指名で呼ばれたことは、よろこびよりもホッとした感情の方が上回ったという。

    高校通算24本塁打。甲子園では興南高校の島袋洋奨から3安打、九国大付属の三好匠、日大三校の吉永健太朗と大会注目の投手からは一発を放ち「好投手との対戦になると燃える」負けん気の強さを持ち合わせていた。

    最後の夏敗退後は「プロになってここでまたプレーしたい」と甲子園の砂もあえて持ち帰っていない。卒業後の進路に社会人へ進む道もあったが、渡邊自身は一流の証である高校生でドラフト指名にこだわり、夏の大会後も野球に明け暮れてきた。

    その思いが結実した日。渡邊は、指名されたベイスターズに関しての知識はほぼ持ちあわせていなかった。ただひとつ、「なんだか知らないけれど、ずっと最下位に沈んでいる」ということだけは知っていた。ならば自分を指名してくれた球団の恩義に対して、全力で恩返しがしたい。渡邊のまっすぐな言葉は嘘偽りのない本当の気持ちだった。

     

    4位【桑原 将志】

    「高い評価をいただき、その期待に応えられるよう、ひたむきに頑張りたい。桑原がいたら安心すると言ってもらえる選手になって、一日も早く1軍に上がりたい」

    ドラフト4位。京都府の福知山成美高校主将・桑原将志内野手は力強く発言した。

    高校1年時からレギュラーに抜擢されたが、同級生部員の暴力事件により1年生と2年生の時に長期間対外試合禁止の処分を受けるという不遇を過ごしている。

    主将となった最後の夏も京都府大会の準決勝で敗れたため甲子園の出場はない。そして身長は174僂半柄なため、ドラフトの前段階での評価は、専門誌の「注目候補100人」からも漏れたほどだった。

    それでも、桑原を追い掛けてきた万永貴司スカウト(現二軍監督)が、彼の持つ抜群の野球センスと類まれなる野生児が如き身体能力を熱烈にプッシュし、ベイスターズは4位で指名する。

    「出場停止は正直つらかったですが、その壁も乗り越えることができた。プロに行けば、もっと辛く困難なことがあるので、逃げずに乗り越えたい」

    桑原は会見を終えると、野球部員たちの熱烈な歓迎を受けた。出場停止中、一時は挫けそうになった自分を励まし続けてくれた部員たちが、指名を自分のことのように喜んでくれている。そんな姿を目の当たりにすると、桑原はこみ上げてくる熱いものを抑えることができなくなっていた。                     

    〈次回に続く〉

    現役選手、OB選手、歴代の監督やコーチ、球団社長など総計34人の関係者が語り、 生まれついての横浜ファンの作家が魂を削って綴った、ホエールズ&ベイスターズの歴史を徹底総括する渾身のノンフィクション。

     

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